国際通貨基金(IMF)が人民元を準備通貨に採用方針 2015-10-27

国際通貨基金(IMF)が11月中にも特別引き出し権(SDR)と呼ぶ準備通貨に中国の通貨・人民元を採用すると報道されました。
現在、準備通貨はドル、ユーロ、英ポンド、円の4通貨で構成していますが、元は5番目の通貨となります。元はすでに国際的な決済通貨では今年8月に円を上回っていましたが、人民元と外貨との交換を規制しているため、8月には元売買の基準値を切下げ、10月には国内銀行の預金金利の上限も自由化して「元のSDR入り」を意識してきました。今回IMFの会議では英国やドイツなど欧州勢が「元のSDR入り」に賛同の流れを作り、ブラジルなど新興国も同調したため米国や日本も容認するしかなかったようです。
中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立でも欧州勢が最初に賛同して参加国拡大の流れができたことから、今回もお互いの思惑は当初から一致していたものと思われます。ドイツをはじめ欧州勢は、中国との貿易や投資を最重視してきており、元の外貨準備全体に対する国際的な保有が増えることや流通の拡大は歓迎の方向でしょう。ましてや中国は決済通貨のドル建て依存から脱却できれば米国の政策に左右されずに自国経済を運営しやすくなります。米国も中国を引き込み金融市場の早期改革を促すことで透明性を高める方針に切り替えるでしょう。

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